〇懐郷病〇 ガラスの向こうで髪を振り乱す幼馴染。壁を叩く拳には血がにじみ、大きく開いた口
〇ソラミミサマ〇 青空に白の逆三角。
〇来る日のために〇 実家から届いた荷物の隅に転がっていたのは人形の手。
3月1日田中「今日から3月だ」中田「なんか2月早かったなー」
【2015年2月22日のつぶやき】とりとめのない会話に顔文字の冗談。毎日そんなやりとりの繰り返し。いつも誰かとつながっている現状は時にひどく息苦しい。 #twnovel 駅前の時計が零時を告げる。街が静まるのはまだ先だ。「本日も星天なり」TLにはいつものつぶ…
【2015年2月5日のつぶやき】本日最初の遺失物は硝子ケース入りの市松人形。あるかないかの微笑みや、手指に描かれた薄紅の爪は職人技のなせるものか。物品リストへ書き込む手を止め見つめていると、みょうな違和感。ついさっきまで正面を向いてた視線が今は…
【2015年2月8日のつぶやき】一抱えほどもある染付の火鉢を、古道具屋の主人はいつも隣に置いている。のびのびと梅の枝が描かれたそれは客の目をひくようで、時折売ってくれと言われるそうだ。「いくら金を積まれても無理なんですよ」赤々と熾る炭を眺めなが…
2月1日田中「明治28年、京都で日本初の路面電車が動いた日だ」
○いとしいひと○ 「新田さんマフラーとかこういうの使わないでしょ?」 腕の中にすっぽり納まった彼女が指すのは極暖コートのCM。
○特効薬○ 土曜の昼下がり、縁側で胡坐をかく父さんの貧乏ゆすりが止まらない。あまりの勢いに足の間からさっき飼い猫が逃げてきた。
1月1日件名:あけおめ
【2015年1月24日のつぶやき】 ぽってりまるい青磁の香炉は婆さんの愛用品。時おり箱から出しては眺めたり手にしたり。「まあ、おいらとしちゃそろそろ使って貰いてぇんですがね」「!?」思わず取り落としそうになって慌てて持ち直す「せっかく付喪になったん…
【2015年1月9日のつぶやき】TLで流れてた「カップラーメンの麺が伸びている」が楽しそうだったのでこっそり参加。連投ご容赦6連発。
【2014年12月25日のつぶやき】 「やれ今年も大量だ」赤々と燃える暖炉のそばで大きな袋に手をかける。この瞬間はいつも心が躍る。 #twnovel 手足を縛られ猿轡、わけもわからず震える子供達にやさしい声が降る。「怖がらなくていいよ」。涙でうるむ瞳に映った…
【2014年12月11日のつぶやき】 星も凍える冬の夜。おとずれた公園には空を見上げる童がひとり。赤い襟巻きに濃紺の外套。いつからここに居るのか、肌はほの青く吐息も細い。「わっぱよ、こんなところで何をしている」。幼いその背に声をかけたのは、ただの気…
【2014年12月1日のつぶやき】 12月です師走です。忘年会です宴会です。酔っても酔っていなくても、どこかそわそわ落ち着かず、足早に過ぎる一カ月。これから忘れ物も多くなるんだろうなと想像したらふいに繋がった、どこぞの遺失物預り所。思いつきそのまま…
12月1日田中「手帳の日だ」
11月1日中田「ワンワンワンで犬の日だ」
10月1日田中「コーヒーの日だ」
9月1日中田「今日から二学期だ」
8月1日田中「今日は八朔だ」
7月1日田中「京都じゃ今日から祇園祭の準備が始まるらしいな」
6月1日田中「今日から夏服だ」
5月1日田中「今日はすずらんの日だ」
4月1日中田「俺、来週転校するんだ」
3月1日田中「昨日のバイト代だそうだ」
2月2日田中「おはよう」
1月10日田中「今日は110番の日だ」
【2014年1月8日のつぶやき】むかし興味半分でTwitterアカウント取得→何回かツイートしてその後放置→放置プレイも吃驚するようなあいだ放置
○ささがに茶屋○ 竹竿へ吊るした布には御休処の文字。ひと気のない山道の茶屋は朽ちかけ、蜘蛛の巣