モジモノノ

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#twnovelまとめ カップラーメン

【2015年1月9日のつぶやき】
TLで流れてた「カップラーメンの麺が伸びている」が楽しそうだったのでこっそり参加。連投ご容赦6連発。

 カップラーメンの麺が伸びている。「あー俺おれ。今ラーメン食ってたら髪の毛はいっててさー。異物混入ってヤツ? 箸でひっぱったらどんどん出てくるし増えるんだよ。え、なにって髪だよ髪、黒い髪。なんかさすがにヤバそーだから雑誌でフタしたとこなんだけど。なあ、コレどうしたらいいと思う?」

 

カップラーメンの麺が伸びている。もったりした塊に悪戦苦闘してると、すでに食べ終えた彼女がつぶやいた。「オキノテヅルモヅルみたいね、ソレ」。食後、なんとなく検索して、絶句した。そりゃ一緒に食べようって言っといてゲームしてた俺が悪いんだけどさ…食ってる時に見なくてよかったよ。ホント。

 

カップラーメンの麺が伸びている。どこまで伸びるか気になって放置してみた。5分後:汁がなくなった。15分後:ふやけて麺が極太になった。それ以上眺めても変化がないので風呂へ。20分後:容器から飛び出し真上へ伸びる麺。ふと、どんな味かするのか気になった。ウネウネと蠢くそれへ箸を伸ばす。

 

カップラーメンの麺が伸びている。このまま食う気になれないのでフライパンで炒めてみた。誤算はやわらかい麺がまぜるたび細切れになること。気づいた時には米粒サイズの麺がみっしり。やけになって卵やら残り物のハムを入れたら炒飯ちっくでなかなかにイイ感じ…これにラーメンがあったら最高じゃね?

 

カップラーメンの麺が伸びている。作ってみたものの食う気になれず放った結果だ。汁を吸い重くなった麺をのろのろ口に運ぶ。「熱いうちに食べよ?」そう言って微笑む君。二人で眼鏡を曇らせながら食べたこともあった。咽喉がつまる。君がいない。君がいない。どこにも…どこにも。流れる涙だけが熱い。

 


カップラーメンの麺が伸びている時は、手で蓋をしてカウント3で元通り…のはずが、現実は無情。諦めきれず何度か繰り返していると、手をどけるたび中身が盛り上がってくるのに気がついた。麺の隙間からは血走った目のようなもの…そして迎えたx回目、ひたと手のひらに吸いついたモノを見るのが怖い。